【読書】去られるためにそこにいる/田中茂樹

去られるためにそこにいる/田中茂樹

医師でもあり、カウンセラーでもある田中茂樹さん。カウンセラーでの症例や友人の話、自身の子育ての話を用いて気持ちとどう向き合ったらいいかを深掘りしています。

やっぱりカウンセラーのお仕事をされているので文章がとても優しいです。

子どもだけではなく、お年寄りの方々のエピソードもあり、この方はなぜこういう行動をするのだろう。と真摯に向き合っていて、読みながら考えさせられる本です。

 

私が、この本から学んだのは

「行動だけ見るのではなく、どういう気持ちでその行動をとったのか。その人の気持ちの奥深くを見ること」です。

 

例えば、癇癪を起こしたり、爪を噛み始めたり、チック風の動きがでたり、いつもは起こすのがとても大変なのに5時ですっと起きるようになってしまったりと。

まあ、これ全部息子のことなんですけどね。

爪噛みは今でも続いていて悩みのタネです。

行動だけみるとイライラしがちなんですが。

でも、この本を読み始めてから「この行動いつもと違う。なんだろう。どういう気持ちでいるんだろう」と気持ちの面に注目できるようになりました。

さっき例に出した「朝早く起きてしまう」は、保育園でダンスの発表があったんです。

その練習をして本番1週間前ぐらいから始まって、本番が終わったらピタリと早起きはなくなったんです。たまたま偶然かもしれませんが...

もしかしたら、不安を感じやすい子なのでそれが「早起き」に現れたのかなと思いました。

 

お医者さん、カウンセラー、お父さんとしての色々な視点から読み手にとってさまざまな気づきを与えてくれる本だと思います。

ぜひ、読んでみて下さい。